20070118

20060715 Amsterdam

さて、毎回荷造りのたびにジグソーパズルをしているような気分になる私。
ホテルをチェックアウトして10番トラムに乗り、街中心部を目指します。
途中いきなり風車が現れました。
街中にはこの1基しか残っていないとどこかで読んだような。
偶然だけど見ることができてよかった。
で、ロイド・ホテル周辺とはうって変わって大変賑やかなライツェ広場に到着。
荷物を預かってもらいに、本日の宿“Quentin Hotel Amsterdam”に向かいました。


川沿いに歩いて、すぐに目的地発見。
レセプションにいた腕のお絵描きが見事なコワモテの青年に荷物のことを頼むと
「地下のラゲッジルームに」と言われ、鍵を渡されました。
行ってみると、うわーハンパじゃない熱気。
ラゲッジルームという名のボイラー室でありました。
そして荷物だらけで置き場が無い。
必死で場所を確保し、その辺のパイプに荷物をくくりつけ、部屋を出た時には既に汗だく。
鍵を返しに戻ってみると、コワモテの青年は流暢なフランス語で接客しておられました。
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(左)でっかい“Q”のアクリルキーホルダーがかわいいラゲッジルームの鍵。
(右)買った地図。情報満載でおすすめです。



ここにおもしろそうな地図(ショップやクラブ、レコード店情報満載)が置いてあったので購入し、本日はアムステルダム国立博物館とファン・ゴッホ美術館の二本立てでいこうといざ出発です。
気をつけねばならないのが、自転車専用道路を歩いてはいけないということ(当然ですが)。最初気付かずに突っ立ってて、「ハロー! ハロー! ビーケアフル!」と自転車の人に言われました。えらく愛想のいい注意の仕方です。
みんな「どいて!」の代わりに「ハロー!」と言ってます。
ほのぼのしていいですね、と思ってたら観光客にうんざりしているのかドスの利いた無愛想な声で「ハロ〜」と言ってる方もおられました。こわいのかこわくないのか。


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[中]小ワザのきいたポスター。


国立博物館に着いたのは、12時過ぎ。なんとまあ、大行列です。
仕方なく並びましたが、ところどころ日陰になるもののほぼ炎天下。
日焼け止めも塗ってません。
恥を忘れてハンカチを頭にかぶって数十分。ようやく入館することができました。
並んでいる間にとても気になったのが、


雨どい。

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はい、ズームイン。

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「なんでこんなもの担がなきゃいけないのさ」という声が聞こえてきそうです。



この時知ったのですが、国立博物館は大改装中(2008年完成)だとかで展示されているのは一部のみ。事前に調べておけ、という感じですが。近代美術館も改装中で2008年まで移転しているそうだし、もらった交通マップにも2008年から新制度導入みたいなことが書かれていたし、なんかあるのですかね? 2008年。
中に入っていろいろ見ているうちに、VOC(東インド会社)という表記を何度か目にして
学生時代の歴史の授業を思い出すことしばし。日本の磁器なども展示されており、
またもや「鎖国時代はどうもありがとう」という気持ちに。


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で、レンブラントの作品が展示されている部屋はさすがに特に人が多く、
なんとさらに博物館の目玉である『夜警』にいたっては、
音響・映像効果付きの特別展示室がありました。……なかなか味のある見せ方ですな。
そのたいそうな仕掛けに、隣に座っていた若者集団も大ウケしておりました。



それにしても、みなさん、写真撮りすぎ。画集を買った方がよいのでは、と思うぐらい
作品の写真をパシャパシャ撮ってます。昔は日本人観光客の写真好きがよく笑われていましたが、今や他国の人たちの方が絶対撮影に熱心なような。


国立博物館に比べると、あっさり入れたファン・ゴッホ美術館。
すっきりモダンな建物が素敵、と思っていたら日本人建築家の設計らしいです。
しかし中に入れば、すごい人、人、人。
せっかくの絵もあまりじっくり見られないほどです。
思ってた以上に点数があり、加えてこの時点でもう足が痛くてだるくてしんどくて。
年をとると美術館は1日1館ぐらいがちょうどいいのかもしれません。


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あまり堪能したとはいいきれませんが、とりあえず満足して美術館を出ます。
美術館に面したミュージアム広場は水と緑がいっぱいでとても気持ちのいい場所。
屋台で買ったビールとホットドッグで遅すぎる昼食(というかもう夕方)にし、
しばし水際でのんびりすることに。暑さのせいかザブンと飛び込む犬続出。
私も飛び込みたい。うらやましい。


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巨大な“I amsterdam”。I ♡ NYと同じノリなのに、ぐっとこじゃれ感。


さて、そろそろ一度ホテルに戻り、チェックインを済ませることにしました。
安めのホテルで土曜にシングルルームを一泊だけ受け付けてくれるところがあまりなく(連泊ならOK)、やっと見つけたここのエコノミーダブルというのを予約しておいたのですが、部屋に入ってみるとまあ、なんとゴージャスな広さでしょうか。
かなりくたびれてはいますが。置いてあったコップは使い捨てのプラスチック(ぺこぺこする透明のソフトタイプ)でしたが。
窓が大きくて明るくてあら素敵、と思っていたら、
陽が差し込んで死ぬほど暑い(空調無し)。
すぐ横を流れるシンゲル運河が見渡せてあら素敵、と思っていたら
行き交うボートの音・ボートに積んだラジカセの音・騒ぎ声がうるさい。
なんとなく不安は残るもののなかなか気に入ったので、安心して再び散歩に出かけることにしました。


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天井にはシャンデリアがよく似合うレリーフが。しかしあちこちに謎のシミも。


ライツェ広場ではあちこちで大道芸人が熱演中。
人だかりをよけながらライツェ通りを歩きます。
しかしこのショップの立ち並ぶライツェ通りもすごい人。
そんなに広くないのに老若男女がひしめきあってます。
この時点で19時過ぎ。小道にそれたり運河を眺めたりしているうちにふと気付くと、
なんと、多くの店がもう閉まっているor閉めようとしているではありませんか。
暑さであまり食欲が無く夕食は買ってすませようと思っていたので少しあせる私。
結局遅くまであいている近所のテイクアウト専門店という少ない選択肢の中フライドチキンを1ピース買い、さらにスタンドでビールを購入してまたぶらぶらホテルまで戻ったのでありました。


その夜は案の定、運河に響き渡る轟音ヒップホップのおかげで
なかなか眠ることができませんでした。