ソーセージ、もっと食べたかった。
後ろ髪をひかれながら、ホテルを後にします。
朝のFriedeichstr.駅。自分の持っている乗り放題チケットで空港まで行けるのか
念のため確認しておこうとSバーンの窓口へ。
するとそこには、なんと素敵なSバーングッズの数々が。
シンプルなロゴ(参照)を使ったマウスパッド、キーホルダー、ペンやリュックなどが
ガラスケースの中に並んでいます。
時間が無かったので購入はあきらめました。もっと早く知っていれば。

チケットでエアポートエクスプレスに乗れるとわかったので、
列車で一路シェーネフェルト Schönefelt 空港へ。
ちなみにこの「Schö」の発音が大変難しく、Sバーン窓口でなかなかわかってもらえませんでした。
見た目はなんとなくこじんまりとした空港に到着。
入口前で、お客さんや空港の職員の方たちが肩を並べてタバコを吸っていました。
中に入ると全然こじんまりとしていませんでした。
マフィンとオレンジジュースで朝昼兼用の簡単な食事をすませ、
今日乗る飛行機、easy jetのカウンターでチェックイン。ここでもすごい人です。
ここまで大変スムーズだったのですが、出国審査で旅のルートをかなり詳細に聞かれ、
少し手間取る羽目に。
何故なら7月9日の関空出国以来、パスポートに1つもスタンプが押されていなかったのです。フランスめ。

どっと疲れた出国審査を終え、やっと機内へ。
easy jet のCAさんはいかつい男性二人。
安全設備のインストラクションの間もずっとニヤニヤしてます。なんだか新鮮。
で、とうとうこの旅の最終目的地、ポーランドはクラクフのバリツェ Balice 空港に到着。
軍用機がずらりと並んでいます。
ここで日本人旅行者のIさんと知り合いになり、一緒に市内へ移動することになりました。
Iさんは会社を辞め、全行程3ヵ月半の旅の途中でした。大変うらやましい。
つい先日開通したばかりという市街地行きの列車に乗りたいと私が主張し
空港からのシャトルバスに乗り込んだのですが、いざ駅で降りてみると
まったく何も無い場所にホームがあるだけのびっくりな状態でありました。車両は2両。
そしてなんとか中央駅に着いたものの、今度は駅で迷う。この複雑で広い駅はなんなのだ。
駅ではたくさんの学生らしき人たちが観光客にホテルを斡旋していて、
最初はなんとなくうさんくさく思っていたのですが実はものすごく親切で、
私が予約していたホテルまでの行き方を丁寧に教えてくれた上に
地図までくれました。うさんくさいだなんて思ってしまって大変申し訳ありません。
そしてIさん、適当な行動に付き合わせてしまって大変申し訳ありません。



さて、ようやく今日の宿、HOTEL FLORYAN に到着しました。
メインストリート沿いで駅からも近く、とても便利な立地です。
レセプションにいた大柄な男性と眼鏡の小柄な男性とのやり取りがおもしろく、
「よさそうなホテルだな」と思ったら部屋も広々としてとても素敵でした。
ベルリンでエアコン無しの4夜を過ごした後なので、快適指数300%。
そして、部屋のドアを開けて私を迎えてくれたのは、大学時代の友人Kちゃん。数年ぶりの再会です。
千葉と香川に住む私たちがクラクフのホテルで落ち合うなんて、
なんと二人とも大人になったことよ。





冷蔵庫のビールを空けてしばし休憩。
レセプションの人(Kちゃんは“コメディアン&メガネくん”、私は“ジャイアン&のび太くん”と命名)に明朝のアウシュビッツ行きのバスの時刻を調べておいてもらえないかとお願いして、散歩に出かけました。
ほんとに中世のままのような美しい街並。
でも思っていた以上にハイカラな今時のショップも多いです。
あっという間に中心地の端の方に着いてしまいました。
これなら滞在中に公共交通機関を使うことはあまり無さそうです。
夕食は途中で見つけた雰囲気のよさそうなレストランへ。
屋根裏のようなフロアに通され、素敵ーと思っていたら熱気がこもってとてつもなく暑い。
なのでビールを即オーダー。
同じ名前のバリエーション違いの料理がメニューにずらりと並んでいたので、
一つ試しに頼んでみることにしました。
運ばれてきたお皿を見てびっくり。大きい。そしてお皿からはみ出さんばかりの料理。
お店の女の子に「1人で食べられる量ですか?」と聞いたら
「オフコース!」と元気よく返ってきたのに。
鶏肉や野菜を炒めたものを、ピタパンのような生地で包んだこの料理。
かかった甘口のソースがほのかにオタフクソースを思い出させ、
さらに添えられたマヨネーズでお好み焼き風味がアップします。美味しい。
Kちゃんの選んだ、スパイシーな豚肉のソテーもとても美味しい。
汗をふきながら完食しました。やはりご飯は一人より二人で食べる方が楽しいです。


写真が見にくくて醜くてすみません
ホテルに戻る前に、私はネットカフェに行かなくてはいけません。
明日会う予定の人と連絡を取らなければならないのです。
ビルの2階にある怪しげなネットカフェ。狭くて暗い。
もともとWindowsをほとんど使ったことが無いのに加え、キーボードはポーランド語配列。
悪戦苦闘して、なんとかメールチェックを終えました。
部屋に戻ってみると、Kちゃん曰く
「コメディアン(仮名)は“わからなかった”との伝言を残して帰ってしまったらしい」との事。ガックリであります。
さらにKちゃんが、「おもしろいからぜひテレビで映画を見てみて」と言います。
チャンネルをあわせてみると、確かに笑えます。何故かというと、すべてのセリフを弁士よろしく一人の男性がポーランド語に吹き替えしているのです。
とても真面目な口調で。アクションシーンも女性の声も。
コメディ映画もこんなに淡々と訳すのでしょうか。
ベッドシーンもこの調子なのでしょうか。
今思えば、もしかするとテレビの設定が副音声になっていたのかもしれませんが
この時は大ウケしながら「遠い国に来たなぁ」としみじみ実感しておりました。

大真面目
余談ですが、部屋に置いてあったクラクフの電話帳がびっくりするぐらい分厚く、
中も極小フォントでびっしり埋められていたのが忘れられません。