20070702

20060721-22 [Hotel] AURORA HOSTEL

今回の旅で最安値のAURORA HOSTEL。一泊38ユーロで。
でもこれでも日本円にしたら6,000円オーバーなのですから、
ほんとどこまで続くのだこの円安ユーロ高は。BOOKING.comで予約したのですが
あとで宿のサイトをチェックするとそちらの方が安かった(29ユーロ)ことが判明。
しかし面倒臭かったのでしょうか、なぜかそのまま見なかったことに。
どうしてそんなに太っ腹なのだ、当時の私よ。今考えると不思議でなりません。
(追記/ここまで細かく書いておいてなんですが、最近発見した領収書を見ると
ちゃんと1泊29ユーロにしてくれてました…)
と話がそれてますが、ベルリンにはこんな感じのこじゃれたホステルが多いようです。
中心地とはまったく違うこのエリアの雰囲気と相まって
結構印象深い宿となりました。いろんな意味で。
観光エリアから少し離れていますが、公共交通機関の駅が近いので問題ありません。
どうやら男性二人の共同経営らしいのですが、
どちらもなかなか味わいのあるやさしい方でした。
一度レセプションでビールを購入しようとしたら品切れで、
「ちょっと待って」とふいと消えたかと思うとビニール袋を提げて戻って来られました。
そしてその場でその人も飲んでいたような。おおらかです。
手作り感の残るインテリアも(手作りじゃなかったらすみません)
潔いくらいシンプルな客室もとても雰囲気がよく、
特に大きなソファのあるラウンジが居心地よかったです。
3部屋くらいこのくつろぎスペースがありました。部屋が禁煙だったのでタバコはここで。
シャワー・トイレは共同ですが、客室数もそんなに多くないので快適に利用できましたよ。



|AURORA HOSTEL|
Pappelallee 21 Berlin
http://www.aurora-hostel.com/

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さて、夜半。熱帯夜故になかなか寝付かれなかったものの、
寝付かれない自分に疲れてやっとなんとか夢の中。
突然誰かがドカドカと部屋に入って来た気配に、あわてて飛び起きました。
…あら、誰もおりません。
早い時間には気付きませんでしたが、壁か床が薄いようで、
他の部屋の足音や声が大変響きます。まさか自分の部屋と間違う程とは。
そして夜中に帰ってくるといえば、大抵ハイテンションな人か酔っぱらい。
快適に見えた AURORA HOSTEL の唯一かつとんでもない落とし穴でありました。


そんなこんなで夜中に何度も目を覚まし、バテ気味で目覚めた22日の朝。
今日はだらだらのんびりするだけにしようと、ホテルを出て歩き出しました。
Eberswalder Str.(読めない)駅を過ぎ、
KastanienAllee→TorStraße→AlteSchönhauserStraßeをひたすら歩きます。
この辺になると、読めない、と言うより読もうとする意志を放棄しています。


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そうして結構な距離を歩いた気がしますが、
ようやくハッケンシャー・ホフ Hackescher Hof に到着です。
今綴りを見て気付きましたが「ハッケン」の「ン」はどこにあるのでしょう(※)。
ドイツ語の読み方の法則が未だによくわかりません。
で、ハッケンシャー・ホフ。有名な複合商業施設です。
観光客らしき人で大変賑わっています。
今までベルリンの空気のどこかしらにやさぐれた匂いを感じていたのですが、
古びた建物と緑の調和する空間に、一気に気分が乙女になりました。
といいつつ、まずはカフェでビール。
昨夜ビールだけですませた上にここまで歩いて来たとあって、もうお腹ペコペコです。
しかしメニューがドイツ語です。
このまま眺めていれば何かを感じ取れるかもしれないと、
しばらくの間無駄に文字と向かい合ってみました。
見るに見かねたお店の人が「英語のメニュー要ります?」と言ってくださいましたが、
「もう少しですから!」と元気よく答え、元気よくラザニアをオーダーしました。
それはドイツ語ではない。
そして運ばれて来たラザニアは、


おかーさーん、私こんなに大きなラザニアを1人で食べたことありません。


しかもカゴにはパンが山盛りです。炭水化物の過剰摂取ではありませんか。
この旅で得た極意「休憩せずに食べる」を念頭に、ひたすらフォークを口へ。完食。
パンには手を付けられませんでした。この私が。
ビールとあわせて9.2ユーロ。美味しかったし大満足です。というより大満腹。

※なぜか私は“ハッケンシャー・ホフ”と思い込んでいましたが、
今ガイドブックを見ると“ハッケッシャー・ホーフ”と書いてありました。
そりゃそうですよね、すみません、と思ったら、Berlin Tourismのサイトには
“ハッケーシェ・ヘーフェ”とありました。外国語の日本語表記って難しい。
私の場合はただの勘違いですが。



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ちょろちょろショップを覗いては、すぐ木陰で休憩。暑すぎる。そしてお腹が重すぎる。
隣に座っていた人がタバコの火をつけてくれたのでお返しに扇子であおいであげると、
逆側の隣に座っていた人が「私もあおいでちょうだい」(たぶん)と。
しばしパタパタと国際交流。ふと足を見ると、
サンダル焼けで大変な色になっておりました。


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この後は、通って来た道を少し歩いてみました。
さっきは時間が早すぎたので通り過ぎた小さな本屋さんに入ってみることに。
おお、いい感じの本がたくさんあります。思わずあれこれ購入。
HUNDT HAMMER STEIN という名の本屋さんでした。
サイトも見易くてきれいです。ドイツ語わかりませんが。
http://www.hundthammerstein.de/


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その後も雑貨屋さんなどで順調に散財を続け、数度目のキャッシングをする羽目に。
やばい。
ハッケンシャーマルクト Hackescher Markt 駅の周辺で小さな市が開かれていたのでひやかして、今度はSバーンでフリードリヒシュトラーゼ FridrichStraße 駅に行き、
大型書店ドゥスマン Dussmann へ。
どうしても中を確認してから買いたい目当ての図録があったのですが、
いざ見つけてめくってみるとどうもいまひとつピンと来ず。
Amazonでクリックしなくてよかった。
冷房もきいてるし、ソファでのんびりできるし、あー極楽。
楽しかったのが、「Berlin」というかなり大規模なコーナー。
ガイドブックから歴史本から写真集からさらにはあらゆる土産物まで揃っており、
地方都市に住む私にはわからないのですが、東京の本屋さんにはこのように
「Tokyo」なコーナーがあったりするのでしょうか。


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何もしていないようでいて、あっという間に夜になりました(薄暗い程度ですが)。
旅に出る少し前のこと、AURORA HOSTELのあるPrenzlauer地区で外国人男性が
ネオナチに襲われるというニュースを目にしました。
なので心配性なわたくしはさっさと宿に引き返します。
それでも宿周辺をちまちま散歩していたのですが、どこからかスラヴ系っぽい音楽が。
行ってみると意外に普通の格好をした若者たちが、路上で楽しそうに演奏しております。
これはラッキーと、しばしの間堪能いたしました。よい夜です。
思いがけないよい体験に心もなごみ、ベッドに入ると久しぶりにすぐ熟睡できました。


その数時間後には、宿の前にたむろする若者たちの賑やかな声に
起こされることになるのですが。

20070408

20060721 Berlin

快適なことこの上なかったノボテルとも今日でお別れ。
ありがたいことにチェックアウトは12時なので
のんびりバスルームで身支度を整えておりました。
するとスピーカーから何やら懐かしいようななんとも言えない音楽と掛け声が。
バスルームから顔を出してみると、


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インストラクター&出演者の方々の平均年齢、
そしてそれによる身体の切れ味の違い以外はまるでNHKテレビ体操を観ているよう。
ついついチャンネルをまわして他にもあれこれチェックしてみました。
男女関係のもつれを解決する番組では、当事者のカップルとその友人たちが
ブラウン管の向こうで泣きわめき、怒り、罵り合い、朝から大変です。ベッドシーンを含む再現ドラマを経て、最後は熱烈なキスを交わしつつ終わってしまいました。
またある番組ではレザーのSMコスチュームを身にまとった大変恰幅の良い女性たちによる
ポールダンスの競演など、滅多に見る事のできない貴重なものを拝ませてきただき、
えーと何度も言いますが、今は、朝です。
ドイツと言う国が私にはまだよく理解できていないようです。


で、ようやくノロノロとホテルを後にしました。
本日の宿で荷物を預かってもらおうと、目指すはPrenzlauer(読めない)地区。
アレクサンダープラッツ駅でSバーンからUバーンに乗り換えなければいけなかったのですが、この移動が遠くて遠くて。
早くもバテつつ、Eberswalder Str.(読めない)駅で下車。
余談ですが、途中横に座った超美少年の「ダンケシェーン」と言ったその声が
おっさん間際でびっくりしました。


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さて、Prenzlauer地区。
古びた街並と、道端の木々と、所々に見られるこじゃれたお店のバランスがよい感じ。
この辺りは東時代の雰囲気がまだまだ色濃く残ってて、しかし家賃が安いこともあって
ショップや飲食店が続々増えており、近年若者に人気のエリアとなっているそうです。
そうこうするうちに今晩からお世話になる Aurora Hostel になんとか辿り着いたものの、あら、留守?
仕方なくしばらく時間を潰そうと、少し歩いて MAI THAI SNACK というお店でランチをとることに。通りに向かって座って道往く人を眺めていたのですが、なんだかやけに可愛いメガネっ娘が多いです。
ビールを飲みつつ待っていると、オーダーしたナシゴレンが運ばれてきました。
ご飯粒がエベレスト級に盛り上がってます。食べてみると、ん?カレー味?
ナシゴレンを「焼飯」と訳せばこれでも間違っていないのですが、
かなりイメージと違います。
でも美味しい。しかも食後にジャスミン茶を頼んでも合計7.3ユーロ。大満足です。


Aurora Hostel に戻ってみると、今度は無事中に入ることができました。
WEBサイトで写真はチェックしていたのですが、かなり雰囲気良しです。


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これはレセプションの部屋。


ようやく身軽になったところで、先日どこかの駅で大きなポスターを見て気になっていた
「BERLIN TOKYO TOKYO BERLIN DIE KUNST ZWEIER STÄDTE」を観に行くことに決定。六本木ヒルズの森美術館でやってた(「東京ーベルリン/ベルリンー東京展」)らしいですね。
Uバーンとバスを乗り着いて、 新ナショナルギャラリー NEUE NATIONAL GALERIE に到着。ミース氏設計の重厚な建物が素敵です。


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これがポスター。草間彌生さんの作品の写真がインパクト大です。


肝心の展示ですが、“19世紀末から現代に至る両国の文化・芸術的交流の軌跡をたどる”というだけあってこれがもう規模がすごく大きくて。
観ても観ても終わらない、みたいな。
大正〜第二次大戦前後ぐらいがおもしろかった、と書いてある私のメモが見つかりましたが
すみません、今や既にほとんど記憶がありません。
しかし大正時代のモガ&モボに触れたコーナーで、
日本の“モダンガール”が“Modan Garu”と表記されているのを見て、
日本人の英語の発音の壁をしみじみ感じたことははっきり覚えています。


予定を立てていなかったので、時間が中途半端になってしまって悩む私。
そうだ、もう一度ジーゲス・ゾイレを見に行こう、と、またもや車中の人となりました。
まあ近いんですけども。
バスを降りてティーアガルテンの歩道をジーゲス・ゾイレ目指して歩きます。
緑の木々の中にいると、ここが街の中心部とはとても信じられません。
マイナスイオン浴びまくり。
たくさんの人が上半身裸になって日光浴してます…というか日射病で死んじゃいますよ!
こんな炎天下で!
やっとジーゲス・ゾイレに到着。当然ですが、顔は見えません。
ここでイベントでもあるのか、ステージやたくさんの屋台の設営準備真っ最中でした。
で、一瞬で鑑賞終了。あんなに実物を見ることに憧れていたのに。
この時の私の淡白さは、今の私からすると信じられません。


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この時天使たちは私の心の声を聞いてくれていたのでしょうか。


またもやバスに乗って、アレクサンダープラッツへ。宿に帰るつもりだったけれど、
ワールドカップ直後でサッカーボール模様のTV塔を眺めていると
上ってみたい気持ちがムクムクと。
中に入ってみると結構混雑しています。展望台へはエレベーターであっという間。
途中ガイドさんがタワーについて英語で説明してくれるのですが、
わかったふりをして聞いていたら「わかってますか?」とピンポイントで尋ねられました。
もちろんまったくわかっていませんでした。
あいにく眺望抜群!という天気ではなかったのですが、高いところ好きの私は大満足。
しかし、この手のタワーの展望台ってどこも似たような造り&雰囲気ですよね。
美術館のカフェにはぬるいノンアルコールビールしかなかったので、
ここで冷えたビールを流し込み、ぼんやりすることしばし。
TV塔内部のレトロなまんまのインテリアは好みでした。


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今度こそ帰ろうと、再び駅へ。
何か食べるものを仕入れておこうといくつかサンドイッチ屋さんを覗いたけれど、
食べたいものが見つからず。今朝まであれほど見かけたソーセージ屋さんも、
何故かこの辺ではほとんど発見できず。
結局宿近くまで戻って、スーパー kaiser's に行ってみる。
うーん、やはり食べたいものが見つからない。
という訳で、本日の晩ご飯は宿で買ったビールのみ、という悲惨な結果になりました。


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本日見かけたものたち。ビールの写真は昼ではなく、夜です。


このホステルのサイトで外観の写真を見た時に、
「どうして窓の光が色とりどりなのだろう?」と思ったのですが、夜になって納得。

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枕元のライトがこんな感じでした。
各色のつまみをまわして自分で好きな色に調整できるのですが、
最初の夜はその事に気付かず、
「私の部屋は紫か…」と大人しくどギツい光に包まれて過ごしたのでありました。


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[Hotel] DORINT NOVOTEL BERLIN AM TIERGARTEN

またもやBOOKING.comで見つけたこのホテル。
実にこの旅、BOOKING.comが大活躍です。
ガイドブックで場所を調べてみると、ツォー駅からSバーンでわずか一駅、
市内きっての繁華街クーダムエリアの拡大地図にもかろうじて掲載されていた
(といってもページの最上部、半分切れていた)ので
「まあこれぐらいなら不便は無かろう」と思っていたのですが、
周辺にお店らしきものはほとんど見つけられませんでした。探し方が悪い?
しかし駅は目の前だし、ティーアガルテンをぶらぶら散歩するにはもってこい
(私はしてませんが)。
変更不可・返金無しのHot Dealsプランで予約。
飛び抜けて格安だったので「“スーペリア・シングル”といっても名前だけでは」と思っていたら、超々スーペリア。しかもベッド、我が家の小さなベッドの4つ分ぐらいありそうですよ! 神様、どうもありがとうございます。
でんぐり返しが2、3回できそうな広いスペースにソファーや可動テーブル付のTVボード。
トイレとバスルームが別になっているだけでなく、シャワースペースまで。なんと。
室内は段差の無いバリアフリー構造となっておりました。素晴らしいです。
ちなみにミニバーのビールはソフトドリンクと0.2ユーロしか変わりませんでした。
それなら飲まずにおられようか。ビール大国万歳。



|Dorint Novotel Berlin Am Tiergarten|
Strasse des 17 Juni 106-108
10623 BERLIN
http://www.novotel.com/

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20070331

20060720 Dessau

本日はベルリンからデッサウに遠出です。切符を買うためいったんZoo駅に行くことに。
まるでホテルのコンシェルジュのようなピカピカのカウンターで、
拙い英語を駆使してなんとか往復切符を購入。26ユーロ。
発車まで時間があったので、スタンドでボックブルストを買ってみることにしました。
ボックブルスト Bockwurstは茹でたソーセージのことだそうですが…


おかーさーん、私こんなに大きいソーセージを1人で食べたことありません。


紙皿から大きくはみ出したそれをどうやって食すればよいのか悩んだ挙げ句
皿ごと持ち上げてかぶりついていたら、
同じものを購入した人がレジ横にあったフォークとナイフを取ってスマートに食べるのを目撃。おお、そんな便利なものが。気付きませんでした。
恥ずかしさのあまり、残りは猛スピードでたいらげました。
もちろんフォークとナイフで。


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車窓からはこんなのどかな風景も。


で、12:07発のREに乗車。うれしげに2階席に陣取ります。
ん? なんだかとっても暑いわね、と思ったら、なんと冷房がありません。
今日も真夏日。デッサウまで1時間40分。
走り出すとわずかに風が入ってくるものの、暑い。停車するとさらに暑い。
すぐ前に座っていたスキンヘッドの若者も暑さにいらつきはじめた様子。
窓やら自分の持ち物やらに当たり散らしておられます。ちょっとこわい。
しかし乗客がほとんんどいなくてまだマシでした。
これで混んでいたら熱気と臭気で倒れていたかもしれません。


で、ヘロヘロになりながらなんとかデッサウに到着。
目的地は世界文化遺産でもあるバウハウス BAUHAUS の校舎です。
WEBサイトで地図を調べておいたので、駅の西口から出て歩くこと10分ぐらい?
おお、憧れのバウハウスが目の前に!


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と感動する間もなく併設のカフェに飛び込んでまずビール。1.4ユーロ。安い。
銘柄も適当に選んだのに、色が濃くてとても美味しい。
体中に水分がじわじわと浸透してひと息ついたところで、
隣のテーブルにいた人に話しかけられました。


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バウハウス・コレーグ(このデッサウ校舎で展開されている教育機関)のスタッフの方だそうで、一人で来たのか、何故来たのか、何故バウハウスに興味があるのかなどいろいろ質問され、さらには東京のグラフィックデザイナーたちとのエキシビションがどうこうといった
(←まったく理解できていない)お話をしていただきました…
…ごめんなさい、話しかける相手を見誤っておられますよ…。
英語もろくに喋れず、日本語でもそんな高度な話ができない私です。
大変申し訳なかったのですが、簡単に校舎内を案内していただき、ツアーの人しか入れない部屋や、職員さんたちの部屋を見ることができた上にデッサウのバウハウス建築マップや、TASCHENのバウハウス本までいただいてしまいました。
今日ほど喋れない自分をもどかしく、恥ずかしく感じたことはありません。
日本人観光客のイメージが悪くなったら私のせいです、本当にすみません。
それにしても、もっとちゃんと予備知識を仕入れていくべきでありました。

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“BAUHAUS ARCHITECTURE IN DESSAU”。地図です。


で、せっかく地図ももらったことだしと、マイスターハウス(バウハウスの教授たちが住んでいた住宅)を先に見に行くことに。
この猛暑の中、体力のあるうちに遠くから攻めておかねば。
歩いて行ける距離ですが、車は通るものの見事に人っ子一人見かけません。
お、あそこにいるのは観光客では?と思ったら、ようやくマイスターハウスに到着。
さて、ここでバウハウスについてですが、以下Wikipediaより引用。

バウハウス(Bauhaus)は、1919年、ドイツヴァイマル(ワイマール)の地に設立された
美術(工芸・写真・デザイン等を含む)と建築に関する総合的な学校である。また、その流れを汲む
合理主義的・機能主義的な芸術を指すこともある。
「バウハウス」はドイツ語で「建築の家」を意味する。学校として存在したのは、ナチスによって
1933年に閉鎖されるまでの14年間のみであるが、バウハウス様式はモダニズム建築に大きな影響を与えた。

〈引用終わり〉

ほぅ、バウハウスは建築の家という意味なのか。今はじめて知りました。
ベルリン市内で「BAUHAUS」というDIY専門店らしきものを見かけましたがこれで納得です。バウハウスそのものを知らなくても、フォントBauhausならきっと誰もが一度は目にしている事でしょう。
話を戻して、バウハウスは右翼勢力の圧力によって一旦閉鎖された後、1925年にデッサウに移転。それに併せて建てられたのが、現存するデッサウ校舎なのであります。
現存、といってももちろん修繕はされているのですが小さなパーツの1つ1つまで同じものを作って再現している、と案内してくれた方が言っておられました。
たぶん。いや、言ったかな。言ったような。
設計は当時の校長であるヴァルター・グロピウス(男前)。
マイスターハウスも氏の作品です。


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現存する3邸には、建築家のミース、画家のクレーやカンディンスキーが住んでいたというから現代の我々から見ても幕の内弁当のような豪華な面々です
(グロピウス邸は戦災で焼失)。
外観はシンプルな小さな白い箱、といった感じですが
中に入ると(5ユーロ)意外なほどの開放感。
部屋数も階数も想像以上にあり、3邸それぞれに個性があり素敵です。
と言いながら、どの写真がどの建物だったか既に覚えていないのですが。
これが戦前に建てられたものとはとても思えません。住みたい。ぜひ住んでみたい。


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そしてまた歩いて校舎に戻ります。あらためてぐるりと外観を眺めてみます。
何がいいかって、一面のガラス窓。最初に中をまわった時に操作させてくれたのですが
驚くほど力要らずで開閉できます。
で、また中に戻って階段の踊り場で一休み。
窓と階段、照明という何の変哲もない光景も何故か美しい。
「思えば遠くへ来たものだ」という感動故かもしれませんが。


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うろうろした後はミュージアムショップへ。ポスターが大変なお得値で
(確か1〜5ユーロぐらい)まとめて購入したい衝動に駆られましたが
これから続く旅のことを考えてあきらめました。
代わりに見つけたのがこれ。DAS BAUHAUS MEMORY SET。

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バウハウス関連の作品やアーティストの写真が52×2セットのカードになって、
解説本(ドイツ語のみ)と共に木箱に納められてます。
これで12.9ユーロという親切価格もうれしい。


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ロゴを入れて撮ろうとすると、やはりお約束のアングルに。


またカフェでビールを飲んでから(このカフェは居心地がよい)、ベルリンに戻ることに。
他にもいろいろバウハウス関連の建築物はあるようですが、のんびりしすぎて
時間の余裕が無くなりました。体力も。さらば、バウハウス。さらば、デッサウ。


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20060720_22.jpg ←この時計が好きだ。


帰りの列車は行きよりも風が通って少しマシ。
検札では何故か切符に名前を書くように言われました。
どういうシステムなのでしょうか、ドイツ国鉄さん。
ウトウトしてしていると、途中で乗ってきた男女がガラ空きにも関わらず何故か私の隣のボックス席に。
ただ事ではない気配に目を覚ましふとそちらを見ると、
とてもここに書けないぐらいの見事ないちゃつきっぷりで慌てて視線を窓にやりました。
驚きにすっかり眠気がふっとんだのですが、しばらくするとさらにエスカレートした行為が
窓に映りはじめたので仕方なくまた寝たふりを続けました。
妙なところで気をつかったためグッタリ疲れて1日が終わりました。


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帰りの車内で気になったもの。
最初に貼ってたシールがはがれ落ちたために新しいものを貼り直したのだと思われますが、
古い(?)方はそのまま放置。なぜそんなに大ざっぱなのだ。