20080804

20060723 Berlin

朝1階へ下りて行くと、ホテルの人がソファに寝転んで
歌いながらパンを食べておられました。マイペースな方です。
チェックアウト時にはチュッパチャップスをくれました。
なかなか印象深い宿でした、AURORA HOSTEL。
で、次の宿に向かいます。
UバーンのEberswalder Str.(読めない)駅に行ってみると、
何故かゲートが閉まっていて中に入ることができません。
日曜休み?そんな馬鹿な。人に訊こうにも辺りに誰もいないので、
最寄りのバス停を探して移動したものの案の定大行列。
本数も少ないのでがんばって乗り込みます。
結局ホテルまで、バス→Uバーン→Sバーン→徒歩と複雑な経路を辿ったために、
目的地“Arte Luise Kunsthotel”に着いた時には汗だく&クタクタでありました。


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目印は森鴎外記念館。


友人ご推薦のこのホテル、アーティスト達が内装を手がけているとあって
部屋ごとにデザインが違います。
そこで、私がサイトを見て予約した部屋。


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馬。


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どこから見ても馬。


いやー、いい夢が見られそうです。
とりあえず疲れを癒すために仮眠をとり、ロビーでビールを飲んでから
本日の目的地、ハンブルガー・バーンホフ現代美術館 Hamburger Bahnhof Museum
に徒歩で向かうことにしました。
なんだかこの日は湿気が多く、空気が重い感じ。
ホテルの人は「歩ける距離」と言っていたけれど、段々辛さが増してきます。
とぼとぼ歩いていたところに、大きな病院らしき建物を発見。
前庭では貫頭衣のような病院服を着たおじさんたちがタバコを片手に大騒ぎしていました。
安静にしてなさいって。


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そうしてやっと辿り着いたハンブルガー(以下略)美術館。名前が長い。
元駅舎だった建物を改装したとあって、おもしろい構造になっています。というか迷う。
「ここはどこですか」と館内図を見せながら尋ねること2回。
それはさておき、ゆとりのある展示室が多く、大きな作品が映えます。
FELIX SCHRAMM という方の、どーんと壁をぶち抜いた巨大オブジェなどにいたっては、
搬入方法もさることながら普段は一体どういう状態で保管しているのだろうか、などと
どうでもいいことをついつい考えてしまいます。

そんな中で、やはり圧巻なのは元ホームをそのまま生かしたメインの展示室。
周囲の鉄骨と窓から差し込む光の具合がとても美しいです。冷房効いてないけど。
ここで、ほぼ寝転んだ状態でスケッチブックを広げ、一心不乱にクレヨンでスケッチを続けるエキセントリックな女性を発見。展示の一環かと思いました。


20060723_06.jpg 20060723_07.jpg 20060723_08.jpg 20060723_09.jpg ←美術館のカフェ。居心地よし。


一通り見終えて併設のカフェでビール休憩した後は、
つい最近完成したばかりの中央駅に行ってみることに。
美術館から歩いてすぐと聞いていたものの、古い地図しか持っていなかったので
はたしてこの「Hauptbahnhof」が本当に中央駅なのかよくわからない。
ドイツ語読めない。
うーん、今まで見た駅の中で一番立派でピカピカだからたぶんそうなのだろう、と
自分を納得させながらフランクフルト方面行きの列車に乗り込みます。
ホームでは緑色のモヒカンとスキンヘッドの青年2人が
抱き合って別れを惜しんでおりました。


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ピカピカ。どこもかしこもとにかくピカピカ。


で、降り立ったのは旧東ベルリンの主要駅であったオスト駅。
ここから歩いて、イーストサイド・ギャラリーに向かいます。
少し寂しく、色褪せた感じの風景。
かつて東西を隔てたベルリンの壁の一部を1.3kmにわたって保存展示しているのが
このイーストサイド・ギャラリーです。
ドイツ内外のアーティストの手によるメッセージ性の強い絵が並んでいます。
ベルリンの壁が崩壊したのは、1989年11月。
当時ニュースで見た壁崩壊時の映像は、世界史に疎い私にとってもかなり強い衝撃でした。
ブラウン管や新聞・雑誌を通しても、熱気のようなものが伝わってきました。
しかもその年は昭和天皇崩御、天安門事件と歴史的な出来事が続いており、
世界は変わり続けているということを初めて実感したのもこの頃のこと。
昔も今も平和を望まない人はいないと思うのですが、
あいかわらず世界は争いに満ちています。
ところどころ壁に空いた穴から見える向こう側の景色に、なんだか胸が痛くなりました。

さて、このイーストサイド・ギャラリーも他の観光地同様落書きに埋め尽くされています。
あまりの多さに最初はこれもアートの一環なのかと思ってしまいました。
しかし、よく見ると「○○命」みたいなどうにもつまらん落書きの各国語版も多いです。


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オスト駅から列車を乗り継いで、ホテルに戻る頃にはもう夜(まだまだ明るいけども)。
しかしここ数日は夜半になっても気温が下がらず、空調無しの部屋がホントにキツいです。
ベッド横には素敵な大きなフロアランプが置いてあったのですが、
これを灯すと熱くて暑い。延々とベッドの上で転がり続ける夜を過ごしたのでありました。


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今夜も晩ご飯はビール